奄美大島⑤ 田中一村の終焉の家

奄美大島の魅力を引き続き書いていきます。
「田中一村美術館」のことを書きましたが、今回は田中一村のおうちをご紹介します。

美術館の紹介のときに書きましたが、田中一村の絵はもちろんのこと、人生の物語を知って、胸が熱くなりました。

魂から生きるのは、やっぱり大変だ!!

わたしが感じた田中一村は、評価されたいとか売れたいとか、そういうところにいませんでした。美術館で一村の手記を見た瞬間、ものすごく神聖な言葉を目にしたと感じました。

「いま私が、この南の島に来ているのは、歓呼の声に送られてきているのでもなければ、人生修行や絵の勉強にきているのでもありません。私の絵かきとしての、生涯最後を飾る絵をかくためにきていることが、はっきりしました」

「私の絵の最終決定版の絵が、ヒューマニティであろうが、悪魔的であろうが、画の正道であるとも邪道であるとも、何と批評されても私は満足なのです。それは見せるために描いたのではなく、私の良心を納得させる為にやったのですから……」

なんという人だと思いました。そして、幸せな人だと感じました。こんなにも自分の欲求に、正直に生きることが出来る一村が、気になって仕方ありませんでした。

ある日、車を走らせていると、「田中一村終焉の家」という看板が出てきました。わたしは思わずハンドルを切り、向かうことにしました。

 

 

「田中一村終焉の家」は、奄美空港から車で35分くらい、名瀬新港から15分くらいです。

車から降りておうちの方へ行くと、おじいさんが庭をお掃除していました。この方が、田中一村のことを色々と教えてくれました。庭は綺麗に手入れされて、大きな木がスクッと立っていました。おうちの作りは、とても質素でした。

田中一村は、このおうちで亡くなったのですが、住み始めて12日くらいのことだったそうです。住めるように整えて、これから絵に集中できると思っていた矢先のことだったそうです。夕飯を作っているときに倒れて、その場で亡くなったということでした。

一村さんは、自分の絵に納得したかな……。

立派な美術館ができて、たくさんの人が一村さんの絵に魅了されているこの景色は、どんな風に見えているのでしょう。

そんな想いを馳せながら、しばらく庭でおうちを眺めて過ごすのもオススメです。

奄美大島に行ったときには「田中一村美術館」とセットで、ぜひ足を運んでみてくださいね。

 

【田中一村終焉の家】
住所 鹿児島県奄美市名瀬有屋38番地3、4
Tel 0997-52-1111(奄美市紬観光課)
定休日:無休
https://www.kagoshima-kankou.com/guide/10202/
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旅の記録
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