『海獣の子供』 / 五十嵐大介

海に潜るのが大好きな人や、海の中の生き物に惹かれる人にぜひ読んでもらいたい漫画です。

「海獣の子供」は映画化もされました。漫画と映画どっちを先に観た方がいいのかな……。

わたしは先に漫画を読んでいたので、とにかく映画はワクワクしました。そして、映像の影響なのかストーリーの影響なのかは分かりませんが、最後は放心状態になって、その日は誰とも話をしたくなくて自分のなかに籠りました。

それくらい、感じさせてくれるものでした。言葉になっていない言葉を感じたし、感想さえも言葉にできませんでした。とにかく感覚に訴えかけてくる作品で、最後の方の映像には、ひたすら圧倒されました。

物語に登場するのは怪獣ではなくて海獣です。

流花という中学生の14歳の女の子が、フィリピンの沖合でジュゴンの群れと一緒にいるのを発見された「海と空」という双子の男の子と出会うことで、不思議な体験をいろいろとすることになります。

海の中に住む人間という設定に、強烈に惹かれドキドキしました。スキューバーダイビングでもなく、人魚でもなく(笑)

人間の子供が、海の生きものに育てられ、海の中で暮らせるということがあるのだろうか。狼に育てられた少女という話は聞いたことがあるけれど、海の中で人間が生きられるわけがないと思う自分と、もしかして……と思う自分がいます。

ストーリーの合間に、世界中の人の報告というか、海に住む人間を見たという話が出てきます。憶測ですが、実際に取材して聞いた話が描かれているように思います。

そういうのたまらなく好きです‼︎
海の中の生きものと自由に泳ぐ人間‼︎

 

海と空は、海の中の変化を感じています。これから大きなイベントが起こる予感に、いてもたってもいられなくなります。そんな2人の姿を間近で見ている琉花も、わけが分からないままに巻き込まれていくのです。

読んでいるこちらにもさっぱり分かりません。何が起きようとしているのか、それが何を意味するのか「???」がたくさんです。

コツは、きっと頭で理解できることではないのだと思いながら読み進めてください(笑) すると壮大な宇宙のストーリーに立ち会っているようなそんな気分になっていきます。

ですので「分かりやすいさ」なんかは手放さなければなりません(笑) チンプンカンプンさを楽しんでいくのみです。頭でいちいち考えてはいけません‼︎

最後の方の展開は、きっと読む人によって、いろんな解釈があると思います。それぞれに違う解釈をすることが、この漫画の醍醐味のような気もします。

ですので、自分ならではの感覚を楽しんでみてください。二度、三度と読み返したくなる作品です。読むたびに違うことを想像することでしょう。

生命の誕生の神秘や、その背後にある宇宙のエネルギーや祝福のエネルギーを感じます。言葉にできないものを描いて、描いて、それぞれに感じさせ想像させる作品です。

そして読んだら終わりではなくて、この作品に描かれているものを深く感じて、自分なりに解明しながらずっと付き合っていくことになりそうな珍しい作品だと思います。

海に入ると海と空がいるように感じるのはわたしだけでしょうか(笑)

ぜひ映画とセットで読んでみてくださいね!

海獣の子供
五十嵐大介
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