『ヒアアフター』

先日の3月11日で、東日本大震災から10年が経ちました。まさにその日に私が見た映画が今日おすすめしたい「ヒアアフター」です。

最初は前に見た映画であることをすっかり忘れていて見始めたのですが、この日に見たのが奇跡であるかのように思いました。なぜならこの映画は、インドネシアの津波から始まるからです。311より前にできた映画でしたが、最初の津波のシーンが衝撃過ぎて、映画の公開が延期になったと記憶しています。

この映画は、人の手を握るとその人に関わる死んだ人からのメッセージを受け取ってしまうアメリカ人のジョージと、津波を体験してしてから死後の世界が見えるようになったフランス人のマリーと、双子の兄を亡くして死後のことが気になっているイギリスの少年マーカスの3人のお話です。

「ヒアアフター」とは「死後の世界」という意味。この3人はまさにこの「死後の世界」という共通点で、導かれるように出会います。

ジョージは、自分の能力を「才能なんかじゃなく、呪い」だと言って、人と深く交流することを避けます。しかし、最後にはその才能のおかげで人と繋がることができるようになるのです。人は自分の才能で悩み、そしてやはりその才能でこそ救われるようです。

ラストシーン、ジョージは自分の未来の映像が見ます。これはジョージの才能で未来が見えたのかもしれないし、自分の想像力なのかもしれません。

このシーンから「hereafter ヒアアフター」の意味が「死後の世界」から「here=ここ」の「after=その後」つまり「自分が生きている今ここへとフォーカスすること」への意味へと変わります。ジョージが呪いと思っていた能力から解放され、新たな希望へ変わるのです。

辛かった3人の人生は、行動し、人と繋がることを諦めなかったから開かれ、好転していきます。ジョージは、好きなことをするためにイギリスへ行き、マリーに手紙を書くという行動を、マリーは体験を本に書くという行動を、マーカスは本当に死後がわかる人を探しまくるという行動を起こしました。

「私はこういう者です」と自分を表現すること。それがなかなか理解されなくても「その才能だからこそ、あなたがよかった」という人がきっと現れる。その1人の理解者がいてくれる喜び、それが希望になるのです。

辛いときも、時間がかかっても、抜け出すことができる。自分を表現し続けていこう、私たちには希望がある、ということをしみじみと思わせてくれる静かな、滋養のような映画です。

今、つらいな〜という方、自分を出すと痛い目にしか遭わない、そう思っている方、見てください。そして、311を忘れたくない人もどうぞ見てください。

ヒアアフター
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この映画の感想を書いてくれた人・ルーリー
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