「夏が終わる〜😭」ということで、夏=summerを惜しんで、今回はこの映画「500日のサマー」をオススメします。
サマーという女の子と、彼女に恋し、翻弄される男の子トムの、時系列を無視した500日のお話。ラブストーリーかと思いきや、映画の最初にこういう解説が入ります。
「これは、ボーイ・ミーツ・ガールの話だが、ラブストーリーではない」
えー、どういうことなんだろう?
そのことを考えながら観ての、私の見解です。
映画はおおよそトムの視点で描かれているため、トムに感情移入するのですが、トムは自分からはサマーへの好意があっても、行動することなく、サマーの行動任せ。
サマーが「好き」と言った音楽を、わざと聞こえるように大きく流してみたり、まるで彼女には気のないフリをしたり。でもサマーとうまくいきそうになったら、街の人に「ありがとう」と言いながら踊ったり。
どれもラブに未熟な頃のだれにも身に覚えがありそうな行動で笑えます。
そのトムがサマーを経て、最後には、自分から堂々と女性に声をかける。
これはまるでトムの成長物語のようにも思えます。
最初「恋は長続きしないわ、愛は絵空事よ」というサマー。
「愛を感じればわかる。運命はある」というトム。
それが映画のラストには、お互いの考えは全く逆になります。2人はすれ違い、愛するまで辿り着かないのです。

その一方、2人には共通点があるようにも思えました。
本当の理想は言葉にせず、相手に期待して待つ、という点。
2人は相手を愛するというところまでいかず、相手ではなく、いつまでも自分のみを愛する点が。
例えば、トムは自分が恥をかきたくないので自分からは行動しない、という点。そしてサマーは(サマーの気持ちは、この映画ではあまり描かれてはないので、あくまで想像ですが)映画「卒業」のように誰か自分をさらってくれる運命の人を待ち続けていたのではないでしょうか?(だから「卒業」を見て号泣したのでは?)
これが、この映画がラブストーリーではない、と言い切っている理由ではないかしら?とはいえ、それをいうなら私たちの周りに本当のラブストーリーがあるか?とてもむずかしいのですが。
でも少なくとも大人の愛は、ラストのトムのように、運命の相手は待つものでなく、行動して引き寄せるものだ、と語っているようです。
と、いろいろ持論を展開しましたが、とても楽しめる映画です。
いろんな映画や音楽が多用されていたり、モノクロやアニメを使ったり、画面をふたつに割るスプリット・スクリーンが使われたりと、観ていて飽きない作りで、そして、小洒落てる❣️
エレベーターでの初会話、コピー室でのキス、IKEAで夫婦ごっこデートと、どの場面も写真で切り撮られたような小洒落た楽しめる映画です。
最後の終わり方にもきっとニンマリするでしょう。
みなさんは、どう感じたのか?
ぜひ観てあなたの見解を聞かせてくださいね。
《この映画はこんな人にオススメです》
★夏の終わりがさみしい人に
★ラブとは何か?と考えている人に
★愛なんて長続きしないわ、という人に
★運命なんてない、という人に
★これからラブを楽しみたい人に
★小洒落た感覚で楽しみたい人に