4月は旅立ちや卒業、新しい環境、と心機一転の季節ですね。
今回ご紹介する映画「ボブという名の猫」は、まさに人生のやり直しに立たされているロンドンの男性のお話。
薬物依存のストリート・ミュージシャンのジェームズは、薬物を断ちたくても、家もお金もなく、どん底の生活をしていました。
ある日、1匹の野良猫が彼の元に迷い込んできて、手当てしたことから、この猫との共同生活が始まり、そのことが彼の生活を徐々に変えていくことに……。
ロンドンでの実話を元にした映画です。
猫好きな人はきっともう観てますね。この映画のボブ役のほとんどは、ボブ本人が演じているそうです。
私は猫にはハマってはいませんが(笑)、それでもこの映画を観たら飼いたくなるくらい、このボブ(ネコの名前)には魅せられました。
ジェームズにすぐになついて、お仕事にまでついてくるほど。ジェームズが苦しい時も、ただ黙ってそばにいます。
ボブにも、なけなしのお金で薬を買ってくれたり、食事を買ってくれる優しいジェームズのことがちゃんとわかっているからですね。
人が変わるキッカケは、こんなことなんだな、と思いました。

自分がつらい時も、だれかに手を差し伸べることができる優しさ、これはジェームズの才能だったんですね。
ジェームズはこう言っています。
「ボブは毎朝起きる理由をくれた」。
自分が世話されるのではなく、世話をする側の時に。自分のためでなく、誰かのための時にこそ、人は力が出るのかもしれません。
人間はついつい、やりすぎるのかもしれないですね。話すことができるし、何かしてあげることができるから。
でも、つらい時、相手はアドバイスがほしいわけでも、世話してほしいわけでもないのかもしれません。ボブのように、黙ってただそばにいてほしい時があるんですね。
「ただ存在する」ことが、誰かのためになる。人間が学びたいことです。
最近、この映画の続き、「ボブという名の猫2」も上映されましたね。
この2人の続きを知りたい方は、そちらもぜひ。
《この映画はこんな人にオススメです》
★人生のどん底にいて、つらいなと思った時に
★優しい気持ちになりたい時に
★猫好きな人に
★だれかにそばにいてほしいな、と思った時に
★希望を持ちたい人に