友達の輪 山口智美さん

わたしたちの楽しみでドキドキのチャレンジ「友達の輪」へようこそ!

「普通の毎日を生きる、面白い人たち」をクローズアップして、その生き様をご紹介させていただきます!

 

第2回目のゲストは山口智美さん!

前回の津田るりさんからのご紹介です。

ディズニー時代の友達で出会って30年。バッグデザイナーです。自分でバッグを創造するというのも面白いなと思う。東京から京都、今度は徳島と縁もゆかりもない土地に住んでいるという、その経緯や経験も面白い。わたしは宮崎以外に行こうと思わないから。しかも友達や知り合いもいないのに、ラジオで流れてきて……と、それだけで行ける行動力もすごい。そんな彼女を紹介します。

山口 智美さん

 

真理
真理

お名前と今していることを教えてください

智美
智美

山口智美です。20年住んだ京都から徳島県の上勝町に6ヶ月前に引っ越してきました。いままでだったら、バッグを作ることを仕事にしていると言っていたんだけど。今は『どんな工夫をしたら、元気でユニークに生きていられるのか』を創造すること。そしてそれを伝える活動をすることかな

 

真理
真理

それは、面白そうな活動ですね‼︎ その活動と上勝町に引っ越ししてきたことは関係がありそうだけど。どうして上勝町に引っ越したと?

智美
智美

去年の2月、ラジオを聴いていて思わず手を止め、聴き入ってしまったことがあってね。それは『ごみのない世界へ』というタイトルで語られていて、話す女性の口調が耳に残った。『ゼロ•ウェイスト』という馴染みのない言葉が出てきて、それは浪費とかゴミとか無駄をゼロにしようという活動のことなんだけど、その活動を日本で初めて取り組んだのが『上勝町』。

 

数日経っても、そのラジオのことが気になって気になって。調べていくうちに自然と、どんな町なのか?どんな人が住んでいるのか?を知りたくなったの。問い合わせたらタイミングよく、農業体験とそのゼロ•ウェイストとやらの視察もできるとのこと、これが移住までのはじめの一歩。わたしがしたいと思っている活動のことは、その時つなげて考えることはなかったよ

 

ゴミステーション

ゴミステーション・青いパンツが智美さん

 

真理
真理

住みたいと思ったと?

智美
智美

移住はないなって思ったよ。仕事のこととか考えると踏み切れないと思ったし。でも今年のあたまくらいから、自分の生き方……自分をちゃんと活かしているのか? ということが、気になってきてね。

 

バッグを作る仕事をしているけれど、新しいものに取り組む気持ちが、ちょっと沈んでいるような状態で、なにか変わりたいな、環境を変えたいなという思いがあって

 

真理
真理

それなのに、どうして移住することになったと?

智美
智美

2度目に訪ねた時、空き家を見せてもらう機会があって、移住を想像しながら見学したんだけど、その家は広すぎて私には向いていないと思ったの。けっこうな山の上だということもあり、当時は運転できなかったし、すぐにお断りしました。だけど、そのリアルな体験は自分の欲求を確かめる機会にもなったね。京都でまたイチから気持ち切り替えてやっていくのかな、という選択肢も含めて。

 

そして、最後に訪ねてから数日たって、家で仕事しても問題ないような少し広めの住宅が空いたらしい、と町の人が連絡くれたの。町には不動産屋さんがなくて、広報誌で情報を得るしかないのだけど、その間取り図を送ってもらい、生活用品やミシンなどの道具を書き込んだりして考えた。ものすごく考えた。

 

聞くと、申込みまで日が無い。10日間で遠方に住む兄達の書類を揃えられるのか?もしも決まってしまったら、仕事はどうするのか?食べていけるのか?そして、住宅を実際見ることなく決めていいのかーーー?
町で暮らしている人の申込みも考えられるし、多数応募があれば、役場の審議で決まるとのこと、恐らく無理だろう……。

 

間取り図を穴があくほど見たところで、誰かに相談したところで、事が運ぶはずもない…

 

近くにあるキャンプ場

近くにあるキャンプ場

 

真理
真理

決め手はなんだったと?

智美
智美

いや〜それがね、本当に自分ではどうしようもなくて、困った〜 誰か決めてくれ〜 って感じだった。そんな時、ふと浮かんだのがタロットだったの。

 

ちょっと遊んだほどの経験。だけど、なんとなくそれでいってみよう!」と1枚。『死神』笑。よし、死神まかせたぞ!と決心

真理
真理

ほぉー

智美
智美

『死神』って怖いイメージだけど、転換期には面白いカードで、ものすごく変わることを表しているらしいと。そして、申込みを決めた!
不思議。心が決まったら、その後すべてのことがスムーズに進んで〆切に間に合ったのよ〜。

 

もしも、もしも決まれば、住んでいる所の解約手続きをしなければならないし、引越業者も決めなくてはいけない。決まらなければ、京都で新たな気持ちで頑張るしかない、とそわそわしているその月末最後の金曜日に役場からの連絡。

 

『他にもう一人申込み者がいたけど、書類の不備で、山口さんに決まりましたー』と。
な、なんと期待ゼロ、からの大きな流れがやってきた〜〜〜とびっくり

 

真理
真理

住んでみて、どう?

智美
智美

夏休みにおばあちゃんちに来て、ずっとそれが続いているような、身体がふわふわ浮いているような感じ。

 

初めてのことがたくさんでね。いま生後6ヶ月のあかちゃんみたいな感じ。秋祭りでは太鼓を叩いたり、みかんの収穫のお手伝いに行ったりもしたよ。わたし、初めてのことに対して、こんな反応をするんだって知るのが面白いんだよね。

 

そうそう、人生で初めて車を買ったよ。山の暮らしには車は絶対に必要だと言われていて。『自転車でしか見られない景色を楽しみます』なんて必死で自転車こいでいたけど、やっぱり必須でした。25年ぶりの運転。行動範囲が広がってきたよ

 

 

真理
真理

すごい、すごい! 楽しそう。京都にいた頃と、変わったことはある?

智美
智美

暮らし始めたとき、この町の空気にゆだねてみようと心を空っぽにしてた。そしたら、感度が良くなって行く感じがした。今まではいつも慌てていて、勝手に焦っていて、物事を決めるのも自分の気持ちじゃなく、人に合わせることが多かったな。

 

今は落ち着いて一拍おいてから、その先に進めるようになってきた。

 

それとね、ひとりで過ごす時間が多いのは前の場所でも同じなのに、今は寂しさを感じなくなったよ。お喋りする仲良しはまだいないんだけどね。以前は近所に友達もいて恵まれていたのに、なんでだろうね。自分に対して満足していなかったからかな……

 

真理
真理

どうして、そんな風に変われたと? 徳島にきたから?

智美
智美

どうしてだろう?

真理
真理

じゃあ、人生のターニングポイントは離婚?

智美
智美

離婚したときも変わったけど、この10ヵ月間は大きいね

真理
真理

すごーい、いま変われたのはなんで?

智美
智美

こころに余白が生まれたからかな。今までは、常に何かを考えていて、会話はしていても勝手に先を想像したり、誰かと自分を比較したりして、なんであんなに焦っていたんだろう……。

 

今は力むことなく素直でいられるから、自分の感覚と違うことはしないようにしてる。人に迷惑をかけないように、親を心配させないように、学校のルールに従っていく、それを軸に生きてきたけど、その呪いのようなものを解いて生きていいんだと気付くことができて本当に良かった。

 

あたらしい生活には落ち着いていられる時間がちゃんとある。経済的な負担が軽くなったのはいちばん大きいかな。心がずいぶん楽になった

 

真理
真理

ひとりで過ごすことによって、自分の変化をすごく感じているっちゃね

智美
智美

人に頼まなくても、(前は近所に何でも揃っていたし)一人で出来る範囲でやってきた生活から一変。お魚屋さん、クリーニング、日用雑貨店どれも隣町まで車を走らせなくては行けない。『連れてってもらえませんか?』気をつかい過ぎてこの一言がなかなか言えない。

 

人見知りでもないのに、何がそうさせていたのか。

 

頼んでみたら、なんということもない。断られることもあるけど、こうやって関係って育まれるんだなぁと自分の変化に気付いたよ

 

真理
真理

今まで頼れなかったのは、どうしてやろうか

智美
智美

前は、頼る前に断られたらどうしようとか思ってて。だから、ひとつのことを言うのにも、言葉をいっぱいつけてお願いしていたのだけど、今は『助けてほしい』って、ひとことでいいんだって知った。

前までは『無理』って言われたら、勝手に傷ついていたけれど、今は『ダメ』って言われたら、また工夫しようって思えるようになった。頼むときに、相手への期待も返事も考えないようにしたら、スーッと素直にお願いできるようになってね。今までは本当によく見られたいというのが強かったんだよねー(笑) おかしいよね

 

この景色を見ながら、450円ランチが食べられるらしい。

 

真理
真理

それは大きな変化だね! 今、大事にしていることってある?

智美
智美

最近、大事にしていることは、あせらないこと、期待しないこと、判断しないということ

真理
真理

具体的に話せる?

智美
智美

わたし、みうらじゅんが好きで

真理
真理

わたしも好き(笑)

智美
智美

自分探しをしましょう、という本はよくあるけど、みうらじゅんの『さよなら私』を読んでコレだ! と思って。『自分なんて見つけてるひまがあるのなら少しはボンノウを消そうとする「自分なくし」のほうが大切じゃないでしょうか?』の文章に、ほしかったメッセージに出会えた! そこに近づきたい! と思った

 

 

真理
真理

話を聞いていて、ゴミをゼロにする土地に惹かれて、自分をなくすというゼロも一緒だなと思ったんだけど

智美
智美

意識してなかったけど、そうかもしれないね。余計なものがくっつき過ぎてるように感じていたから、それをはずす作業を模索していた。例えばスケジュール、前は優先順位を決めて予定を書いていたけど、何ヵ月もやれてないことに『これすらできないのか』と責めたりして。

 

ある時、これって本当にやらなきゃならんことなのかー? と思い、計画を立てることをやめてみた。で、試しに、しないこと(したくないこと)を書き出してみた

 

真理
真理

例えば、どんなことを書くと?

智美
智美

急がない、先々の約束をしない、使い捨てのものは買わない、予定を詰め込まない、人とくらべない、とか

 

真理
真理

しなければならないことから、したいことに変わったて感じ?

智美
智美

しなければいけない、となった時点でやる気もなくただただ苦しくなっていたけど、『しなくていいこと』をあげていくうちに『したいこと』が浮かび上がってくるようになって。そして、本当は何がしたいのかがはっきり見えてきて、しなくていいことをひとつひとつ外せるようになったような気がする

 

上勝阿波晩茶という発酵茶の選別のお手伝い

 

真理
真理

いいね! 今はしたいことをしているんだね

智美
智美

上勝町に留学で来たイメージで過ごしているよ。(海外留学の経験などないのだけど)。

 

初めてのことをたくさんしているんだ、と嬉しくなる。初めてのたびに自分の反応に気付くのは面白いね。

 

二度目のことは新鮮さは残っていても、初めての感覚とは明らかに違うでしょ。だから、初めてのことをするって、とっても大事だと実感していて、今それを味わっている

 

真理
真理

初めてのことがいっぱいの暮らしいいねー

智美
智美

自分決めつけることなく、出来ることをやっってみる。そんな留学生活をしていきたいな。まだ6ヵ月だし、1年くらいはゆっくりとね。

 

じわっと馴染んでいければいいなぁ。そしたら、自然と次のことが見えてくるかなって

 

真理
真理

たくさん面白い話が聞けた。ありがとう!
次の方をご紹介してもらいたいんだけど……

智美
智美

大切な大切な友達を紹介します。羽賀浩規(はがこうき)さん。臨済宗妙心寺派蓮華寺のご住職であり、臨済宗妙心寺派花園禅塾塾頭さんです。

 

こう言うと、背筋がピーンとしてしまうけど、羽賀さんの生活を知ると、興味を持たないわけにはいかない。雨の日以外はほぼ毎日10km走り、楽しいこと大好き、会いたい人には飛ぶように会いに行く。最近は切り紙禅語もライフワークに。

 

もちろんお寺のお仕事はしていて、今は京都とご実家の岐阜を行ったり来たり。お忙しい毎日なのに、心身すべてを活かす暮らしぶりにいつも感動します。心から尊敬する方。行く末を見ていたい方です

 

ということで次回は、お坊さんの羽賀浩規さん‼です。

智美さん、素敵なお話ありがとうございました。

 

インタビュアー:
北條真理

スポンサーリンク
スポンサーリンク
友達の輪
北條 真理をフォローする
宇宙図書館 No.9
タイトルとURLをコピーしました