大人気絵本作家? 画家? アーティスト?
ヒグチユウコさんは、絵本作家の枠を超えて、幅広く活躍されています。
色々な企業とコラボされていますね。GUCCIやラデュレともコラボして、作品を手がけられていました。
ヒグチさんの絵が、いかに多くの人に求められているかが分かります。
ヒグチさんがデザインされた商品やパッケージがかわいくて‼
︎絵本だけでなく、色々な商品を買うことができるので、ファンは嬉しいですね。
「せかいいちのねこ」は、ヒグチさんの絵本のなかでは、一番有名な作品です。
主人公は、ぬいぐるみのニャンコ。
7歳の男の子が、赤ちゃんのときから、大事にしているぬいぐるみです。
男の子が、もうそろそろ自分に飽きるのではないかと、ニャンコはとても心配。
本物のねこになれば、ずっと男の子に可愛がってもらえると考えたニャンコ。
ねこのヒゲを自分のからだのワタと一緒にすると、本物のねこになれる魔法があることを知りました。
本物のねこになるために、ニャンコは、ヒゲを探しに出かけていきます。
いろいろなねこと出会うことによって、大切なことに気づいていくお話です。
ニャンコは、ヒゲを手にいれて、本物のねこになることができるのでしょうか!?
ヒグチさんの絵の魅力は、なんと言ってもシュールなところでしょう。
可愛いんだけど、ちょっと影のある不思議な世界観。
可愛いだけじゃない、独特な雰囲気に、多くの人が惹かれる理由でしょう。
主人公のぬいぐるみのニャンコも、可愛いんですけど、ちょっと不気味なんです。まあるくて、ポチャっとしていて、ヒゲがよれっとしていて、目つきが妙にリアル。
その目で、さまざまな感情を表現するんです。すごいテクニック。
ギューッてしたくなります。
本物のねこたちも、みんな魅力的で、毛並みの描き方のすごさと色使いが美しい‼︎
個性的なキャラクターが勢揃い。
ねこたちが着ているものも、素敵で見ているだけで楽しいのです。
ヒグチユウコワールドにどっぷり浸かってほしい。
もっと大事にされて、愛してもらうためには、自分は変わらなくてはいけないと、ぬいぐるみのニャンコは思いました。
そのために、手に入れないといけないものがあると考えるニャンコ。
わたしもニャンコと同じことをしていることがあります。
誰かと比べてしまって、自分に足りないものを埋めたくなること。
今の自分では、十分に愛されるはずがないと思い込んでいること。
そんな風に思ったり、考えたりする人へのメッセージが、詰まった一冊です。
ニャンコがみつけた答えは、わたしたちの探していた答えでもあるなーと感じます。