友達の輪 堀江 美佳さん

わたしたちの楽しみでドキドキのチャレンジ「友達の輪」へようこそ!

「普通の毎日を生きる面白い人たち」をクローズアップして、その生き様をご紹介させていただきます。そして、その人から、また別の方へ……ざまざまな個性と魅力に富んだ方々と出会えることを楽しみにしています。

 

第5回目のゲストは、堀江美佳さん!!

黒木康太さんからのご紹介です。

ちょっとやそっとじゃ語れないとても魅力的でまっすぐな方。

写真家さんだけど、そもそも一般的に想像されるような写真家さんとは、表現(写真)との向き合い方も、その手法も一線を画しています。

ただ、その肩書よりもなによりまず、存在がすごい。

私の会ってきた方々の中でもとても稀有なひと。

しなやかさとその芯の有様。
自分自身を生きている感がある。

兼ね備えたバランス感はとってもとっても尊敬しています。

「現実と夢」「冷静と情熱」「直感性と論理性」などなど、極の使い方のセンスが素晴らしい方です。

 

真理
真理

名前と今やっていることを教えてください。

美佳さん
美佳さん

堀江美佳です。写真家、写真という媒体を扱うアーティスト

真理
真理

写真家さん。どんな写真を撮られるのですか?

美佳さん
美佳さん

周りにある自然を中心に、心がそのときに求めたいものを撮る。
その時に人に伝えたいことがあります

真理
真理

いつから、それを始めたんですか?

美佳さん
美佳さん

写真活動自体は、もう15年くらい前ですね

真理
真理

どうして写真家さんになろうと思ったんですか?

美佳さん
美佳さん

これしかはないと思ったからですかね

真理
真理

写真家さんって、どうやってなるんですか?

美佳さん
美佳さん

なりたいと思ったら、その瞬間からじゃないですか。プロフェッショナルになるかどうかは、そのあとで

真理
真理

どちらを拠点に活動されているんですか?

美佳さん
美佳さん

アトリエは、石川県の加賀市です

真理
真理

石川県の加賀市から、いろんな所に撮りに行かれるんですか?

美佳さん
美佳さん

撮っているのは、アトリエの近くが多いです

真理
真理

黒木さんからのご紹介で、夢と現実とか極を扱うのがとても上手な人ですと言われていて、それってどんな感じなんだろう?

美佳さん
美佳さん

写真を撮って、撮るだけじゃなくて。写真って、紙じゃないと見られないから、アトリエの近くで自生している自然の木々を使って、紙づくりからやってます

真理
真理

すごい!
紙づくりから?

美佳さん
美佳さん

プリントも自然に出てる紫外線だけを使って、自然に生えている木と湧き水と太陽光で作品を作っています

 

 

真理
真理

紙から作るって……いろいろ分からないんですけど(ビックリしてちょっとパニック)

美佳さん
美佳さん

和紙の一番古い原料のひとつが、アトリエの近くに生えているので、山に登って木から採取してきます。アトリエの横に川が流れているので水を汲んで、木と水で和紙を作って、晴れている日に紫外線つまり太陽の光だけでイメージを紙に転写しています

真理
真理

太陽光だけでできるんですか?(驚)

美佳さん
美佳さん

18世紀に、太陽光でプリントする技法が発明されて、古典技法と言われているんです。自然の太陽光にあてながら

 

 

真理
真理

はじめて聞きました!
すごーい‼

美佳さん
美佳さん

美大に行っていたので、写真もひと通り勉強して、その方法は6年前から始めました

真理
真理

全部手作りなんですね!

美佳さん
美佳さん

はい、そうです

真理
真理

堀江さんが、こだわっていることは、材料だったり、技法だったり?

美佳さん
美佳さん

そうですね。紙作りって、画像やYouTubeなどで見たことあるかもしれませんけど。水の中に浮く、細かい繊維みたいなものを一瞬で掬って、掬った形を薄いシート状に乾燥させたら紙になるんです。一瞬の掬った形が一枚の紙になるので、シャッターをカシャッてすると、その瞬間が記録される写真と、紙を作るときの一瞬、掬ったときの形というリズムがあるので、自分にとっては、どちらも写真的な作業です

 

 

真理
真理

へぇーーー!

美佳さん
美佳さん

材料が全部、自然物で、それを人の一瞬の作業によって、形作っていくし。写真自体も、周りの風景も自分が切り取った一瞬が作品になっているので、紙作りと、写真をカメラで撮って、それをプリントするという三段階。どれも一見違う作業のようで、全部が写真の作品製作になっていて。それが一番充実しているポイントかな

真理
真理

全部に自分が、最初から関わって、一瞬一瞬の記憶というか、それを形にしていくことが繰り返されているんですね。

美佳さん
美佳さん

紙作りって、すごく時間がかかって、更に太陽光でゆっくりプリントしていくので、1枚の紙を作るのに1時間以上、プリントだけで1時間以上かかるんです

 

 

真理
真理

すごい‼︎

美佳さん
美佳さん

太陽光なので、急に曇ったり晴れたりすることで結構、失敗も多いんだけど。それも含めて自然の力を切り取っているというか

真理
真理

1時間、ずっと付き添うんですか?

美佳さん
美佳さん

いえ、他の作業したり、チラチラ見ながら、コーヒー煎れていることもありますね

 

 

真理
真理

すっごく手間暇かかりますね

美佳さん
美佳さん

それが必要な作業だと思っているので

真理
真理

写真をプリントして、そのあとは個展とかされているんですか?

美佳さん
美佳さん

その状況によってですけど。ベルギーにあるエージェントギャラリーと契約をしているんです。
展示する場所は、いつも私ではなく、マネージャーが決めるのですが、年に10回くらい世界中のあちこちであるので、それに従って展示する作品作りをしています。日本では展示はしていないんですけど

真理
真理

展示のときは、堀江さんも行くんですか?

美佳さん
美佳さん

機会とお金があれば(笑) 販売しているのはギャラリーさんなので行かなくてもいいんですけど、どういう人が気にいって買ってくれるのかを見たいし、どういう位置づけで作品が世の中に出てっているのかを見たいので、なるべく行くようにしています。

 

とても大きい、世界中の写真作品が集まるアートフェアに出されているときは、世界中の写真のまったく違う作品が観ることができて、写真家さんとも交流できるし、日本とは全然違う作品があるし、できる限り、1年に2回くらいは……パリで一番大きいアートフェアには行けるように

真理
真理

素敵! 楽しそうですね。

美佳さん
美佳さん

はい(笑)

真理
真理

堀江さんが、生きていくなかで、大事にしていることありますか?

美佳さん
美佳さん

一瞬、一瞬をフレッシュにいられるように。同じ場所にいても違う空気が流れているし、同じ場面でも時が流れると、絶対もう一回はその時はやってこないから。少しでもセンシティブにその場に慣れて、感覚が鈍感にならないこと。

 

人と話すときも、近い友人関係であっても、家族であっても変化を少しでも感じられるように、していけたらいいなと思って

 

 

真理
真理

一瞬一瞬を大事に。生き方も仕事の姿勢も、一瞬を逃さないというか

美佳さん
美佳さん

そうですね

真理
真理

人生のターニングポイントはありますか?

美佳さん
美佳さん

学生のときに、ロンドンの大学に、美術を勉強に行ったんですけど。そのときが一番、はじめて人生で英語に囲まれた。第二言語のほうが、思っていることを素直に話しやすくて。日本語よりも感情がストレートに出せるのが第二言語で。そしたら、アメリカ人で日本語をしゃべる、日本語が第二言語という人に出会って、その人は日本語の方が、感情を話しやすいって言っていて

真理
真理

へぇー!

美佳さん
美佳さん

第二言語の方が、感情を話しやすいということが起こるのかもしれないと思って。美術をやっていると、作品では感情を表せるけど、大勢のなかにいるのが苦手で、日本のいろいろな人が集まる場所では、あんまりコミュニケーションとれなくて苦手だったんですけど、英語環境だとそうでもなくて、コミュニケーションが取りやすくなったんです。第二言語の英語の力を借りて、人付き合いもしやすくなった。英語の存在がすごく人生を変えた

真理
真理

へぇー! 日本にいるときと海外にいるときは違うんですか?

美佳さん
美佳さん

たぶん、違うと思います

 

 

真理
真理

日本にいるときは、どちらかだというと静かな感じなんですか?

美佳さん
美佳さん

はい、静かだと思います。英語を使って話しているときは、違う感じだと思いますけど

真理
真理

おもしろーい!日本人が英語だと感情が表現しやすいって言うじゃないですか。日本語が感情を表現しにくい言語だと思っていたんですけど、そうとは限らないってことですね。第二言語の方が、人の感情を出しやすいということかもしれないですね

美佳さん
美佳さん

そう!そうなのかもしれない。新しく知って覚えた言葉には、なにかそういうものが働くのかもしれないなと、それは面白いなと

真理
真理

じゃあそこが人生のターニングポイントなんですね

美佳さん
美佳さん

だと思います。それで日本語もちょっと以前よりは使えるようになったと思って。英語の力を借りて

真理
真理

英語の力を借りて、日本語が変化した(笑)
じゃあ、もともと感情を言葉で表すのは、そんなに得意な方ではなかったんですか?

美佳さん
美佳さん

そうですね。言葉より文章。作文を書いたり、写真だったり、絵だったり、紙の上になにかを描くことは小さい頃から大好きだったんです。何を考えているか分からないという印象を周りに与えていたと思う

 

 

真理
真理

静かに黙って絵を描いている。
堀江さんのなかではずっと表現していたんでしょうね。自分の内側を

美佳さん
美佳さん

そうですね

真理
真理

最初は絵で、そのあと写真になったのは、なにか変化があったんですか?

美佳さん
美佳さん

絵は挫折して。絵って、長い時間をかけて、一枚の絵を最初、黒い線で輪郭を描いて、その内側に色をつけたりするので、一枚の絵に対して完成するまでに時間がかかる。その間に、昨日考えたことと今日考えたことは変化して、飽きるのが速いんです。完成するまでに飽きてしまうことがある。そんな未完成なものがだんだん増えてきて。

 

このプロセスがあってないなと思っていた時に、ちょうど日本の美大に行って。総合美術という、いろいろなジャンルを勉強をできるコースに入ったので、そのなかに写真があって、それまでは一番遠い存在で、一番興味がなかったものだったんだけど、写真の授業でカメラをかまえた瞬間、一瞬が作品になったとき、あっ!これだと思って

真理
真理

一瞬だったら飽きないですね(笑)

美佳さん
美佳さん

時間をおかずに、プリンターでもなんでもすぐに結果が分かって。なんで失敗したのか、暗すぎるとか、ボケているとかすぐ分かるので、じゃあここをボケなくするには?と先生にすぐに聞けて、すぐに次に投げられるっていう、このテンポだったら飽きないなと思って

真理
真理

テンポ!

美佳さん
美佳さん

次にどうしたらいいのか、すぐに分かるし、また変化させて次に活かすことが、すぐにその場でやれるし、これでいこうと

 

 

真理
真理

そうだったんですね、面白いわー!
時間をかけるのがムリだと思って(笑)

美佳さん
美佳さん

はい、ムリだと思った(笑)

真理
真理

写真もロンドンで学んだんですか?

美佳さん
美佳さん

写真は、京都で4年間勉強したんですけど、日本の中だと作品で食べている人ってあんまりいなくて。日本で活動している人でも発表している場所は海外なんです。海外だったら食べていけるのかな?と思って。海外で発表している人や海外を拠点にしている人がどうやっているのか、知りたかったんです。

 

まだ日本って、どうしても商業写真向けの勉強が中心で、作品としては正直、道が閉ざされていて、勉強できる大学がないんですね。アーティストのなり方も誰も教えてくれないし、違う教育現場も見たかったので、1年間だけロンドンに留学しようと思いました

真理
真理

そこでアーティストのなり方に出会ったんですか?

美佳さん
美佳さん

そうですね、教育が1年生のときから全然違っていてビックリしました。1年生の時点から、1,000円ぐらいからでも校内の壁に展示をして、名刺を作って。学校に入ったときからもうアーティストだったんです

真理
真理

さっきの『自分が写真家だったら、写真家です‼︎』というのはそういうことですよね

美佳さん
美佳さん

そうですね。日本って、すごい完璧主義で、食べていけてないとプロフェッショナルじゃないという考えがあるけど、向こうではバイトの掛け持ちをしてでもなんでも、作品を世の中に責任を持って出したら、その時点でプロなんです。

 

別にレストランで皿洗いをしていようとも、きちんと自分の作品について人前で説明できたら、もう成り立っている。自分次第。自分が作っているものに対しての責任が持てるかどうか次第。自分の心の持ちようだったり

真理
真理

なんだか、すっごい鳥肌がたつ‼︎ 鳥肌がたったのが、自分が作品に責任を持っているという言葉と、なにをしていようが自分の作品に責任を持って発表しているならば、それはもうプロである。ここになんか鳥肌がたちました

 

 

美佳さん
美佳さん

きっとミュージシャンとか、いろいろな職業に言えることかも

真理
真理

本当そうだと思います。なんかいいですね‼︎ ハプニング話ってありますか?

美佳さん
美佳さん

ハプニングは数えきれないほどいっぱい

真理
真理

ハプニングが起きたときは、どういうことをしているんですか?

美佳さん
美佳さん

その時はもう焦ります。だけど結果として、ここまでなってくれているし、なんとかなる(笑) 周りに誰か人がいたらなんとかなる

真理
真理

周りに人がいたらなんとかなる。それはなぜですか?

美佳さん
美佳さん

ハプニングがあって、困ったことがあると、誰かしらこの人はおかしいぞと思うから、なにか助けてくれるし、自分が解決しようと思って、なにか動くじゃないですか。もしかすると、動かなかったら解決できないかもしれない。解決しようと思って動くと、どうしたの?と声をかけてくれる人がいて、なんとかなるんじゃないかと思う

真理
真理

ハプニングが起こると、自分がなんとかしようと動いて、すると周りが気付いて、知恵を貸してくれたり、助けてくれたりするということ?

美佳さん
美佳さん

そう、手を差し伸べてくれる

真理
真理

堀江さんの人生は、そういう人が出てくるっていうことですね。すごい、すごい!

美佳さん
美佳さん

周りの人の助けなしには、なにもできないので

真理
真理

周りに助けられて生きている感じがします?

美佳さん
美佳さん

すべてそうだと思います

真理
真理

黒木さん(前回のゲスト)も同じこと言ってました。

美佳さん
美佳さん

あっ、本当ですか(笑)

 

 

真理
真理

人のご縁で生きてます、みたいな(笑) 堀江さんも同じなんですね。人の縁とか助けとか

美佳さん
美佳さん

そうですね、仕事関係にしても、展示プランニングしてくれるギャラリーさん、それを買って楽しんでくれるアートコレクターさんがいて成り立っているので、人のご縁ですね。生活するにも人が必要で、周りの友達も必要だし、家族やパートナーもみんな必要だから、人のご縁でしか、楽しく生活できていないと思います

真理
真理

大事なところ、そこなんですね。人。
これから、こんなことやってみたいというものはありますか?

美佳さん
美佳さん

やってみたいことは、めっちゃいっぱいあるんですよ(笑) 山奥にアトリエがあって、古い家を直しながら住んでいたので、庭がまったく手つかずで、草刈りするくらいしかエネルギーがなかったので、いつまでもそればっかり。友達も増えたし、まだまだこれから交流できる場にしようと思って、もうちょっと庭にも育てられるものを植えてみたり、ベンチとか置いてみたり。外でお茶でも飲めるようにと

真理
真理

元々はどこの出身なんですか?

美佳さん
美佳さん

京都です

真理
真理

京都から石川県に移ったきっかけは?

美佳さん
美佳さん

たまたまなんです。石川県の加賀市にある旅館さんの創立15周年で、旅館で展示できる人を探していて。旅館の社長さんと京都の友人でイベントオーガナイズの仕事をしていた人が、声をかけてくれて、そのときに、初めて北陸に通ったんです。

 

それで京都と石川県は、戦国時代ぐらいから深い交流があったということがそのときに分かって。お茶や懐石料理とか、いろいろな文化を中心に、着物とか。加賀には加賀友禅があって、京都には京友禅があって。焼き物も京都は清水焼があって、加賀にも九谷焼があって、工芸品とかお茶にまつわる文化が京都から加賀に伝えられて、似ているものが多いんです。

 

和菓子と料理と工芸品と織物とか。こんなに文化の似ている県とは初めて出会ったので、あまり違和感なく滞在できたんですが、でも空気は全然、京都と違うから、ちょっと住んでみたいなって興味で思ったのが7年前で。加賀って過疎な地域なので空き家がいっぱいあるんです。家の価格とか家賃とか京都の3分の1くらいだし。安くで住める空気がよくていい所だったので

 

 

真理
真理

おうち作りをこれからますますされていくんですね

美佳さん
美佳さん

そうですね。京都から特急で2時間くらいなので、失敗して食べていけなかったら、いつでも実家に戻ればいいやと思って。直感ではじめた和紙作りと写真だったんですけど、気がつけば7年経っていて、だんだんと愛着がわいてきたので、もっと自分が選んだ所での生活を丁寧にしていきたいというのが、今一番やりたいことですね

真理
真理

生活を丁寧に。本当に素敵な話をありがとうございました。

次回は、美容師さんの南條比呂子さんです‼︎
堀江さん、どうもありがとうございました。

 

堀江美佳さんのサイト
https://www.mikahorie.art
スポンサーリンク
スポンサーリンク
友達の輪
北條 真理をフォローする
宇宙図書館 No.9
タイトルとURLをコピーしました